SGDQ2022 ゼルダの伝説 時のオカリナ Beta Showcase (Triforce%) テキスト翻訳

SGDQ2022 ゼルダの伝説 時のオカリナ Beta Showcase (Triforce%)

ゲーム内に出てくるテキストの翻訳と解説が主です。ストーリーの流れを理解するために作成しました。基本的には本家またはJapanese Restreamのアーカイブを見てください。

 

本配信アーカイブ

Ocarina of Time by dwangoAC, TASBot, Savestate, Sauraen in 53:05 - Summer Games Done Quick 2022 - YouTube

 

日本語リストリームアーカイブ

Twitch

 

本編でやっていることはゲーム内に存在している没データなどを流用していますが、各種イベント等は製作者が設計して作成したものです。

使用しているソフトはオリジナルの物で、ハックロムは一切使用していません。

 

*序盤

新規データから開始し、任意コード実行の用意をしています。

ものすごく長くなるので詳しくは省きます。

 

これを用いてデバッグメニューを表示し、リンクの所持アイテムを自由に書き換えています。

 

また、アーウィンを呼び出すパフォーマンスをしています。

 

元々アーウィン時のオカリナのゲーム内に没データとして眠っていることは昔からコアなファンの間では有名な話で、炎の神殿のドラゴン型のボスである「ヴァルバジア」がくねくねと空を飛ぶモーションを用意する時に、自機の後ろを追尾する動きのサンプルとして持ち込まれています。

アーウィンがたくさん連なって、前の機体を追尾し続ける動きをさせることで、くねくねしたドラゴンの動きを表現しています。

3DSで発売された「時のオカリナ3D」が出る頃に任天堂の公式インタビュー記事である「社長が訊く」シリーズで、それについての話が出ています。

 

該当記事リンク

社長が訊く『ゼルダの伝説 時のオカリナ 3D』オリジナルスタッフ 篇 その2|ニンテンドー3DS|任天堂

 

 

 

*コキリ族のちょうちょイベント

 

(没データのコキリ族と話す)

 

えっと、君も虫を探しに来たの?ボク虫大好き!でも何も見つけられないんだよね。キミの方はどう?

 

(虫を見せる)

 

いやいや、這うやつじゃないよ!這ってるやつはダメだ!ボクが欲しいのは飛んでいる虫だ。カラフルで、羽で飛ぶやつね。

 

ヤツらは花が好きだから、人が色々な種類の花を植えているところで見つけられるかもね。

 

(城下町のなンでも屋と話す)

 

なんだ?空飛ぶ虫を探しているのか?

 

そういうのは普段取り扱わないなあ。けどウチの息子が最近たくさん捕まえていたよ。

 

アイツはいつもそこら辺に散らかしているよ。きっとそれでオレが売り上げを立てたと知ったら喜ぶだろうよ。ワッハッハ。

 

じゃあキミのために1つ棚に出しておくよ。

 

ちょうちょ 35ルピー
キレイな赤と黄色のちょうちょだ。空きビンがあれば持ち運べる。

 

ちょうちょを手に入れた!
虫マニアが大好きな虫だ!

 

(没データのコキリ族と話す)

 

わあ、本当に見つけてきたんだ!
ありがとう!

 

キミはミドと違って優しいね。
ミドとは一度だけこれを渡されて大事に持っておくように言われたことがあったんだけど、それ以来話していないよ。

 

でもボクは全然要らないからなあ…。これあげるよ!

 

魔法の粉を手に入れた。キノコの香りがする。

 

まあこれをキミ自身が使うことはできないと思うけどね…。

 

(スタルキッドと話す)

 

おい、そこのコキリ族!なんかオマエから匂うぞ…。

 

その匂いはボクの魔法の粉だ!返せよ!

 

やっぱり。ボクの魔法の粉だ!

 

あのイヤなコキリ族の子どもがボクのところから盗んだやつだ。アイツは「森のキノコから作ったからオレのものだ」って言っていたけど。

 

図々しいヤツめ。誰だよアイツをこの森のリーダーにしたのは!?

 

ボクが自分でキノコを採って乾燥させてすり潰したものなのに!

 

まったく…。

 

まあいいや、別にオマエは悪くないからね。
戻してくれてありがとうな。

 

お礼に、この粉をオマエのお面に使ってパワーアップさせてあげるよ!

 

そのお面に魔法の粉をかけるよ!

 

ゲルドのお面が強化された!
完璧な女装で人々を魅了するぞ!ゲルド族だってイチコロだ!

 

うさぎずきんが強化された!
耳に込められた魔力で、着けるとすごいスピードが得られる。

 

*ゲルドのお面と子どもゲルドイベント

 

ゲルドの谷で門番にお面を着けて話しかける)

 

このゲートの向こうはゲルドの砦だ。
オマエのような子どもには関係ないところだぞ。

 

砂漠を離れたゲルド族の子どもか?
キミの父さんがハイリア人なのかな。

 

ここに来たのは初めてか?
ほら、中に入って皆に挨拶しておいで!

 

外部から来たのか?
きっと外でいい暮らしをしているのだろうな。

 

ハハ、この砂漠にはサボテンの花すらないよ。

 

我々の砦は日に日に小さくなっているようだ。

 

いつか、砂漠だけになってしまうのだろうな。

 

(砦内部)

 

ハイラル王家は我らを見捨てた。もうヤツらと戦いをする道しかない!

 

ああ、可愛そうに。じきにオマエはどちらの側に付くのか決めなくてはならないな。

(ハイリア人とゲルド族のハーフの女の子だと思われている設定になっているため。)

 

(ナボールと話す)

 

ん?子どもか?こんなところに何しにきた?

 

オマエの母さんがこの私、ナボール様に会いに来るよう言ったのか?

 

良い心がけだ。子どもがゲルドの原点を知るよう願っているのは嬉しいよ。

 

よろしい!

 

衛兵よ、この女の子と私だけで話がしたい。

 

さて、よく出来た変装だな、ボーヤ。ああ、アタシはその変装は見破っているよ。

 

ゲルド族に扮したハイリア人の子どもよ。その勇気は認めよう。だがどうやって偉大なガノンドロフ様を止めるつもりだ?

 

それがボーヤの狙いだろう?

 

ボーヤはアタイを敵だと思ってるだろう?アイツと同じゲルド族だからね。

 

本当のところはね、アイツはハイリア族と同じくらいゲルド族にも反抗しているのさ。

 

例え我らゲルド族全員を裏切ることになったとしても、アイツは女神の力を得ることが全てなんだ。

 

アンタの目的はご立派なことだけど、ボーヤはまだ子どもだ。子どもじゃガノンドロフには勝てないよ。

 

ボーヤみたいな勇敢な大人がいれば、あるいは…

 

昔、ゲルド族が作った「時の歌」という音楽がある。
ものすごい強力な魔法で、半分に分けられたものなんだが…

 

前半部分はハイラル王家に授けられ、後半部分はこの地に残されたんだ。

 

ボーヤはあの砂漠の先に何があるか知っているかい?

 

そこには「巨大邪神像」と呼ばれる場所があるんだ。

 

我々ゲルド族では長く神殿として伝えられてきたが、実はそれは古代の賢者が建造したものだったんだ。

 

そこは2つに分けられたダンジョンで、子どもと大人を行き来するタイムトラベルができる勇者のために作られたものなんだ。

 

さっき言ったように、ボーヤはまだ子どもだ。
けどさっきのお面みたいに、ボーヤには大きな魔力を操る力があるようだ。

 

もしボーヤがアタイの思うような人間であるならば、完全な「時の歌」を教えてやろう。

 

それを使えば、ボーヤは巨大邪神像の試練を乗り越えられるかもしれない…

 

…そして、ガノンドロフに対抗しうる者にもね。

 

本当にやるかい?
->いいえ

 

こらこら、ガノンドロフを止めるんだろう。

 

->はい

 

よし。よく聴きな!

 

これが真の時の歌だ。

 

完成した時の歌を覚えた!

 

この曲が真の勇者の勇気の証になる。

 

子どもの時に吹けば大人に、大人の時に吹けば子どもになる。

 

何年か後にまた会おう!

 

*マラソンマンイベント

 

私はさすらいの「走り屋」。
ケモノの心を求め、
陸地ある所すべて走ってきた。

 

時にはヒト、ケモノを問わず
あまたの挑戦者を
ブッチぎったものだ…

 

見たところ…なかなか…
よい体つきをしているな。

 

ふんふん。
ケモノの心が少しはあると見た。

 

ゲルドの橋の完成記念に、
挑戦者を募集していたところだ。

 

ここから迷いの森の橋まで
02:38…それが最速タイム。
それも私のね。

 

記録に挑戦する気はあるかい?

 

よく言った!
では…

 

キミから先にスタートしたまえ。
私は後からゆ〜っくり行くから。

どうぞ、 お さ き に。

 

(子どもになりタイマーをバグらせて大人に戻る)

 

ナニいいいいい?!ありえない!

 

私がハイラルで最速なのだ!

どうやって私より先に到着したのだ?!

 

ゴホン、すまない。
キミは桁外れだと言いたかったんだ。

 

特別な景品を用意したからハイラル平原に来てくれないか。

 

(特大ルピーを取ると爆発してマラソンマンが襲いかかってくる)

 

バカめ!

 

お前のような卑怯者にやるのはこの景品だ!

 

(猛攻をしかけるマラソンマン)

 

ハァ…ハァ…

 

どうやらキミは私より優れた卑怯者だったようだ…

 

私のようにこのような力を見つける者が現れるとは思わなかった。

7年前…

 

あの日、ハイラル城が攻撃を受けた時、私は雑念を払うため、いつものランニングコースを走っていたのだ。

 

平原を走っているとき、地面に転がっているこれを踏みつけたのだ。

 

きっと町から逃げた誰かが落としたものなのだろう。

 

それは金のロケットで、これを着けたら体中から力が湧いたのだ!

 

私が今まで想像していたよりも速く、いや、光よりも速く走ることができたのだ!

 

だから、ワタシがレースを始めるよりも前にゴールしたり、キミと戦ったりもできたのさ。

 

でも私はいま自分が恐ろしい人間になっていたことに気づいたのだ。

 

私が最速であるためにキミを倒そうとするなんて!

 

ぐすんぐすん…

 

私はまた私自身に戻り、野生の中で自由に走りたい。

もう魔法の力には頼らない。

 

さあ、これは君に渡すよ。

 

賢者のチャームを手に入れた!
このロケットは装着者の魔力を増幅し、強化する。

賢者の贈り物を装備して、彼らの力を自分に繋げよう!

 

 

*炎のメダルとゾーラの里の水底の穴イベント

 

炎のメダルをアイテムとして使用。(元々魔法アイテムとしてデザインされていたメダル。効果はディンの炎と同じ。)

凍ったゾーラの里を溶かし、水底の隠し穴に作られた部屋に入る。

 

ユニコーンの泉

 

ようこそリンク!
私は知恵の大妖精。

 

何年もの間、私は悟りを求める者へ教えを授けてきました。
あなたもまたそのためにここにいます。

 

あなたの旅も終わりが近づいています。しかし、あなたの精神の成長を示すため、知恵の賢者に会う必要があります。

 

この曲はあなたの力の証であり、賢者の間への最後の鍵になります。

 

「賢者の序曲」を覚えた!

 

この曲を運命の剣の前で演奏しなさい。そうすれば、賢者達への道が開かれるでしょう。

 

*賢者の間のイベント

 

ようこそ、リンク。私は古の光の賢者ラウルだ。

 

お前は3つの神聖な力への鍵を手に入れた。
お前の心は完璧なバランスにある。

 

お前が先ほど奏でた曲が他の賢者たちも目覚めさせた。そして彼らは私たちと同じ道にいる。

 

お前は彼らからそれぞれ恵みを受け取るが良い。

 

共に、お前のゴールへの道を開こう!

 

・サリア

 

リンク、あなたとの約束は本物のままだよ。アタシははいつまでもあなたの友達だからネ。

 

・ダルニア

 

ゴロン族とハイリア王家との絆は岩のように硬いゴロ!行くぞキョーダイ!

 

・ルト

 

勇者は男前になって戻ってくるとわらわは分かっていたぞ。

 

全てが終わったら、わらわの元に必ず来るのじゃぞ。良いな?

 

・ナボール

 

よくやった!どうやらアタイらの曲が役に立ったようだね。

ゲルド族皆の力、受け取りな!

 

・インパ

 

間違いなく、お前がゼルダ様の夢に現れた、森から来た少年だった。

 

私のチャームが見つかり、お前の手にあって良かったぞ。

 

お前の前にある大いなる運命が充実した良いものとなることを祈るぞ。

 

・シーク

 

偉大なる時の勇者リンク…

 

キミの心には勇気、力、そして知恵の3つが均等にある…

 

時間を動かし、曲げる力を持っている…

 

この現実でのみ、ボク達は出会える。

 

ボクたちは過去に会ったこともないし、もちろん現在のいかなる時系列でもそうだ。

 

ボクたちの運命は変化し続ける、そんな気がするんだ。

 

だがキミはいつでもキミの力でハイラルを守ってくれるだろう。

 

準備は良いかい、リンク?
キミはゼルダか?
-> キミは男?それとも女?

 

リンク、今はそんなことを言うところじゃないだろう!

 

も、もちろん、ボ、ボクは男だよ…

 

皆を待たせるんじゃない!


トライフォースの間

 

トライフォースを手に入れた!
23年の時を経て、世界中の何百万人ものプレイヤーの夢がついに実現した!

 

リンク…

 

リンク…

 

リンク。

 

私たちはトライフォースの黄金の女神、ディン、ネール、フロルです。

 

よくぞここまで辿り着きました。そして、あなたの心のバランスも保たれている…

 

あなたは今、完全なトライフォースを扱う者です…

 

真の力があなたの中にあります…

 

リンク…あなたは何を望みますか?
ハイラルの王になりたい
ルピー
->未来を見たい

 

あなたの願いが受け入れられました。

 

 

*ニセブレスオブザワイルドと本家チャット

 

リンク…

 

どうやらあなたは沢山の人たちをここまで連れてきたようですね。

 

この景色を見られて嬉しいです。

 

ここにはいないけど、もし見ることができたら素敵ですよね。そう思いませんか?

 

みんな!
Here together(共にここにいるよ)とチャットに打つんだ!
今だ!

 

見て!


(本家チャットに打ち込まれたテキストが表示される)

 

私たちの未来が見たいと言いましたよね?

 

これがその景色です。

 

私たちのためにしてくれた全てのことにありがとう、リンク。

 

ゼルダ姫、ありがとう。

 

一緒に未来を作りましょうか。

 

 

*エンドロール中に話しているおおよその内容

 

これはオリジナルのゲームソフトを用いてかつ全てコントローラー入力で行っているもので、改造等は一切されていない。

 

任意コード実行を用いることでしばしば「ゲームを壊した」と言われることもあるが、我々は破壊をしたいのではなく、かつて発売当初の1998年よりファンが本当に望んであったらいいなと思ってきたように、より完璧なものにしたいと考えている。

 

このプロジェクトは、2019年11月に任意コード実行が発見されて僅か1週間後からずっと進められてきたものだった。

 

これらを素晴らしいクリエイター達と作れて、そして観客達に披露できて良かった。

 

 

 

*後書き解説

 

ここで披露されたものは、例えばマラソンマンに勝つ、ゾーラの里の水底にある穴に入る、トライフォースを手に入れる、といった、元々ゲーム中では不可能であるが、昔から都市伝説やミームとして噂されよく知られていたことを、当時からのファンであるクリエイター達が実現をしたという夢と情熱が背景にあります。

 

エンドロール中の話にもあったように、著しくゲーム性を破壊する行為だと言われることもありますが、これを作り上げた彼らチームに最大級の敬意があり、長い研究と努力を経てこれを作り上げたことに拍手を送って欲しいと思います。

 

最後に、翻訳文の訂正やニュアンスの確認を手伝ってくれたCmaさんに感謝を。

めっちゃ助かった。

Cma (@cma2819) / Twitter

 

以上。